人の心を打つ美と 消費される美の違い

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人の心を打つ美と、

消費される美の違いについてです








中島らもさんが言っていました。



「そいつは◯◯を歌うことをし続けたいのだ、

でもこの世の誰も◯◯のことを歌った歌など欲しない。

だからそいつはずっと売れない」※1



それでも心の赴くままに◯◯について歌い続けるのか

どこかで見切りをつけて、

世の中に受け入れられる自分に迎合するのか。



どっちにも幸せと後悔が入り交じるような気がします。







ある方に、エゴンシーレの話を聞きました。



私は油絵科を出ているので、名前ぐらいは知っていましたが、

エゴン・シーレ=病んだ人が好きな絵

ぐらいの認識でした


私が17〜8歳当時、絵画予備校にかよっていた時代の感覚です。
青白い顔でひたすらキャンバスに向かう青年たちは、
どこかぶっ壊れていて、
むしろ壊れること=ブレイクスルーして芸術をつきつめられる、
というような空気感覚でした。
そんな人たちが好んだのが、このシーレやジャン・デュビュッフェやマーク・ロスコでした






その方のエゴン・シーレの話が

象徴的でとてもおもしろかったので、

そのときの彼のセリフを出来る限り再現します



「シーレは幼児性愛者で近親相姦のアウトサイダーだったけど

一人の若いモデルが、シーレにものすごく惚れて、

現在、有名な絵は彼女がモデルのものが多かった。


でも、シーレは地位や名声のために、

金持ちの娘と結婚することにした。


そのときに、恋人であるそのモデルに、

半年に1回ぐらい会おうって持ちかけた。


でも、そのモデルは、首を縦に振らなかった。


彼女はシーレと別れて、そのまま戦場の看護師になって

そこで死んでしまったんだ。


シーレは金持ちの娘と結婚して、

絵が売れるようになった。


でも、今有名な絵はない。


そして、スペイン風邪が流行して、

嫁も、子供も、シーレも、全員死んだ」







この話を聞きながら、

彼がスマホで見せてくれた

「死と乙女」がこちら


左の死神はシーレ自身です



この時私が飲み込んだ言葉は「シーレは因果応報」


そして、恋人のモデルの決断が見事だということ。

私がその立場だった時、

私は「半年に1回会おう」という恋人の申し出を

蹴ることができるだろうか。




ネットでいくつか調べてみたのですが、

彼が言っていたエピソードがクローズアップされているのが、

「エゴン・シーレ 死と乙女」(映画)※2

でした。



予告編はこちら。


予告編の2:30だけ観ても、
エゴン・シーレは、

イケメンだけどなかなかのクズ男です。


でも、ものすごく自分の感情に正直な男だと思う。


男性が人との折り合いをつける気が全くなくなると、

こうも身勝手になるのかと思いました








それでも心の赴くままに、
自分が突き詰めたい道を表現しつづけるのか


どこかで夢に見切りをつけて、
世の中に受け入れられる自分に迎合するのか




ここでクローズアップされるのが、お金


シーレはお金の魔力で、

あれだけ突き詰めていた道を、

方向転換したんだなって思う。




貧乏だとしても、

街に居れなくなって引っ越しまくりでも、

ずっと好きな絵を突き詰めていけて、

幸せじゃなかったのかな。


シーレは現状ではだめだったのかな。



まだ映画も見てないから

なんとも言えない段階なのだけど、


お金の魔力ってそんなにすごいの? 

って呆然としました。







シーレは売れたかったのかな。
それとも、
表現を突き詰めたかったのかな。



「家庭のために」

仕事を頑張る、

やりたいことを我慢する

とく言葉を聞きます。


諦めるのに「◯◯のために」
というのは、
便利な言葉なんじゃないかな・・・と思います。







売れない表現を、
それでも突き詰めて、
貧乏から抜け出せないのも


買いたい人に迎合して
売れる絵を描いて、
お金がある身分になるのも、


どっちにも幸せと後悔が入り交じるような気がします。



現代のシーレの評価といえば、
シーレが結婚後に描いた、
当時の彼の生活を潤した売れた絵ではなく、
ファム・ファタルのモデルと描いた絵なのです。







ちなみに、表現を突き詰めて、

生前売れた絵が1枚もなかったゴッホ。

彼の最後は、銃による自死です。


しかし、死後、たくさんの人に彼の絵は評価され、

人の心を揺さぶり、売れまくっています。









あなたがシーレだったら、
どんな人生を選びますか?


あなた自身は、現在、
どんな人生を選んでいますか?







それでは今日はこの辺で。 

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注釈について


※1 引用した中島らもさんの言葉は、本の引用。20年ぐらい前に読んだので内容も伏せ字部分も思い出せません。確か「変」というタイトルの本だったと思います







※2

エゴン・シーレ/死と乙女






 それではまた明日お会いしましょう。 

良い時間をお過ごしください! 

またね!


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